<蟻通神社の森>
熊野街道沿いの参道(昭和初期)
旧蟻通神社は、高い樹木が生い茂って薄暗く、子どもにとっては怖いくらいだったそうです。権現山など小山がいくつもあり、参道筋には、檜、杉、松、椎などの大木が生えていて、大きな木は、3,4人で抱えるほどの大きさがありました。
参道でもっとも目立ったのは、松で、ついで檜でした。社務所の裏には、山桃があり、桜、榊などもありました。神社の境内は、3町ほどあり、東側に広がっていました。
移転の際に神社の松は、払い下げ、売買され、家の建築材料にされたそうです。移転後の境内配置については、移転前の配置を忠実に再現されています。ご本殿は、コロを使ってそのまま引いて運んで移したそうです。
この頃のことを記憶されている方が、少なくなってきまして、郷土の歴史を研究されている先生方が、聞き取りされた貴重な史料や本を書いて下さっているので大変ありがたいです。
戦時下で、地元の氏子の方々も大変ご苦労された時代に、神社を移してでも存続させようとして下さったのは、尊いことだなと改めて感じます。
|
お知らせ 蟻通神社の権禰宜 2011年05月29日 |
|