<泉州地域の秋祭り>
泉州地域の秋祭りは、「だんじり」・「やぐら」とよばれる山車(だし)を引き回して行う勇壮な祭りです。 「だんじり」といえば全国的には、岸和田が有名ですが、泉佐野市にも3台の担いだんじりを含め全部で17台のだんじりがあります。 また、市内に2台ある「やぐら」は、泉佐野市以南の各地で数多く見られる山車で、その北限の事例として挙げられます。 神輿や山車は、神幸の際、ご神体または御霊代が乗る乗り物とされ、移動する神座としてつくられたものです。神社の氏子さんたちが、氏子の各地域を練り歩きます。これは、神がその地域を巡幸するという考え方からです。平安時代以降、神輿による神幸が広く普及するようになりますと、その様式もそれぞれ時代の意匠を伴った形で変化していきました。近世にはいると、祭りを支える町人層が富裕になるに従って、神幸渡御もさらに盛大となり、現在に至っています。
神輿・山車・だんじり・やぐらなど形は、いろいろありますが、それらを担いだり、曳いたりすることは、神と人との間はもちろんのこと、人と人との関係を結びつける働きもあり、これが現在もお祭りが盛んに行われている理由ではないかと本に書かれてありました。
一般に、春祭りは、豊作祈願、秋祭りは、豊作を神様に感謝する行事といわれています。かつては、祭りの日には、仕事を休み、ごちそうを食べて、大人も子供も祭を存分に楽しみました。社会が変化し、世間には様々な娯楽が溢れています。しかし、そんな現在でも地域の方々が、毎年、熱心にお祭りに参加して下さいます。少子化で、大変な部分もあると思いますが、末永く続いていってほしいなと思っています。
参考文献:泉佐野の祭りーだんじり・やぐら編ー(泉佐野市教育委員会) 神道がよくわかる本(PHP研究所) 神道いろは(神社新報社)
|
神社だより 蟻通神社の権禰宜 2011年09月21日 |
|