蟻通神社ブログ
「権禰宜とは?」
<このブログの作者(私)は、蟻通神社の権禰宜です。>
”ゴンネギ”って一般の方々には、聞きなれない単語ですよね。神社の神職には、資格(階位)を必要としますが、その資格は、5つの段階があります。
その資格を取得して、神職は、各神社にご奉仕します。そのお宮に奉務する神職には、職階により、職名が定められています。
上から順に、宮司・禰宜・権禰宜・出仕があり、神職の多い神社には、権宮司の職階が設けられている場合もあります。
禰宜とは、「祈(ね)ぎ」(願い)の語義で、神に祈請する者の意味があります。宮司を補助して祭祀や社務を行う立場にあり、権禰宜とは、禰宜を補佐する役目です。
私自身は、まだまだ新米で補佐するところまでは行っていませんが、蟻通神社のお役に立てたら良いなといつも思っております。
参考文献:「神道いろは」 神社本庁教学研究所監修
お宮の四方山話 蟻通神社の権禰宜 2011年01月18日
<寒波到来!>
お宮の四方山話 蟻通神社の権禰宜 2011年01月17日
十日戎について
<十日戎の風習>
エビスには、夷・戎・恵比寿・恵美須などの字が当てられ、その語源は、異邦人や辺境に住む人々を意味するエミシ・エビスの語に由来するとされています。
古来よりおそらく、生活空間の外部にある異郷から福をもたらす神としてイメージされていたらしいです。もともとエビスは漁民の間で信仰され始めたと考えられます。
その後、中世における商業の発展とともに商業神としての性格をもちはじめ、農業神としての顔もあるそうです。農村では、豊作をもたらす田の神の性格も兼ね、田植えの初苗を供える例もみられます。
また、山村では、山の神と呼ぶところもあり、田の神と山の神が定期的に行き来する、という考えとエビスの信仰が重ね合わされたものと考えられるそうです。
関西では、一月十日に十日戎が行われ、笹に米俵、小判、鯛、大福帳、打ち出の小づちなどを付けた福笹、吉慶(きっきょう)・大宝などの縁起ものを神棚などに飾っておき、毎年新しいものと取り替えると、福が授かるといわれています。大きなものからコンパクトなものまで、いろんな種類の縁起物がありますので、神社の拝殿にどうぞお越しください。
お宮の四方山話 蟻通神社の権禰宜 2011年01月08日
おみくじについて
「おみくじは、木の枝に結んだ方がいいのですか?」 とよく質問されます。
おみくじとは、一般的に、個人の運勢や、吉凶を占うために用いられているのですが、種類もいろいろとあります。
そもそも占いとは、物ごとの始めに当たって、まず御深慮を仰ぎ、これに基づいて懸命に事を遂行しようとする、ある種の信仰の表れともいえます。
古代日本では、神判といって神に判断をゆだねる裁判が広く行われていたそうです。くじもその一つの方法でした。
中世には、公的で重大なことを決定するのに、くじは盛んに用いられていました。その多くは、神仏の前で行われました。
今日のように個人の吉凶、運不運などを知るためのくじを引くというのは、中世以降に発生したそうです。背景として、この時期に寺社参詣のすそ野が広がり、庶民までもが参加するようになっていったことがあります。
「おみくじ」は単に吉凶判断を目的として引くのではなく、その内容を今後の生活指針としていくことが何より大切なことといえます。
最後に、境内の木の枝などに、その紙を結びつける風習は、もとは、縁結びに限って行われていたものが一般化したものらしいです。大吉だからお家に持って帰るとか、凶は枝に結ぶとおっしゃる方もいらっしゃいますが、そういった決まりは、ないようです。
ですので、木の枝や、神社に設営された場所に結んで帰られても、お家に持ち帰られても、ご自身のお心のままでよいみたいです。
ご自身の引いたおみくじのめぐりあわせに、神秘的なものや運命のようなものを感じて、中に書かれている言葉を読み、自分自身の行動に照らし合わすと、いうことがよいようです。
参考文献:「神道いろは」 神社本庁教学研究所監修
「神社と神々」 井上 順孝監修
蟻通神社のおみくじ掛け(宮司のお手製)
門松の梅の枝におみくじを結んだり 。
お宮の四方山話 蟻通神社の権禰宜 2011年01月05日