蟻通神社ブログ
注連縄のこと
<注連縄用の稲>
毎年、当神社では、注連縄は神社役員の方々が手作りしてくださっています。また、その材料の稲も役員さんの田んぼで育てて下さったもち米の稲です。今年も先日稲刈りが終わり、稲を神社で干して頂きました。この風景を見ると日本だなーと実感します。
神社だより 蟻通神社の権禰宜 2011年10月29日
平成23年・七五三について
<お子様の無事成育を祈願する伝統的な神道の習俗です>
蟻通神社にも氏子崇敬者の方々のお子様が、七五三詣りにいらっしゃいます。現代では、 男児は3歳と5歳、 女児は3歳と7歳に行われています。七五三詣りの意義については、いろいろなところで目にする機会があって、ご承知の方々も多いと存じますが、今年も書かせていただこうと思います。
3歳は、髪置きのお祝いがいわれです。子どもは、生まれると髪を剃って短くしていますが、やや成長すると髪を伸ばします。髪を頭に置くについての祝いの儀式がこれです。鎌倉時代から始まったそうで、公家では2歳、武家では3歳、時代によっては男児は3歳、女児は5歳となっていましたが、江戸時代に至って男女とも、3歳で行うことになりました。
5歳は、袴着のお祝いがいわれです。初めて袴を着ける祝いで平安時代にはすでに行われていました。昔は身分の高い家では男女とも袴を着けたので、男女ともに行いましたが、江戸時代に庶民の間に流行するようになってからは、5歳の男児の祝いになったそうです。
7歳は、紐落とし・帯解きのお祝いがいわれです。幼いうちは着物に付け紐をしますが、やや成長すると紐を取り去った着物を着け、帯を用います。すでに室町時代には、行われていたようで、当初は男女とも9歳で行われたそうですが、江戸時代末期からは、7歳の女児だけのお祝いとなりました。
これらのお祝いは、いずれも月日が一定していなかったのですが、江戸末期から今日のように11月15日に行うようになり、名称も総称して七五三と呼ぶようになりました。七五三に固定したのは、奇数を陽の数とするの思想に基づいていると考えられているそうです。
大人の厄年が体力の変化する段階を示しているのと同じように、三歳・五歳・七歳は医学的に見ても子どもの発育の節目の時期です。 3歳で言葉を理解し、5歳で知恵づき、7歳で歯が生えかわるというような大切な時期に無事の成長を祈ることは、子を思う、親心の自然な流れから起こったものであるといえるでしょう。
参考資料:「神社神道の常識」より
お宮の四方山話 蟻通神社の権禰宜 2011年10月29日